幸運の鍵や魔よけとしても昔から鍵はお守りとして身に付けられてきました。今も鍵のモチーフのアクセサリーは大変人気ですね。
アンティークの鍵や雑貨の鍵モチーフでよくみられる鍵の形は、棒鍵というレバータンブラー錠を回すためのものや、ウォード錠の鍵である事が多いです。
ウォード錠は古代ローマ・ギリシャ時代で作られ、鍵穴の内部には複雑な形をしたウォードと呼ばれる障壁があります。同じ形の鍵であればその障壁に当たらずに鍵を回す事ができるのですが、原理が単純なので合い鍵を作られたりすると簡単に開錠することができてしまうものです。鍵のコピーを防ぐ為には、より複雑な形をした鍵を作らなければならないのですが、よもや芸術品と言える形となりアンティークのウォード錠は大変人気となっています。
レバータンブラー錠は18世紀のイギリスで誕生した錠前で、今でも南京錠・引き戸・古い自動ドア・倉庫などでも使われています。鍵穴の中には3枚ほどの障壁(タンブラー)がありそれぞれにツクと呼ばれるH型の穴があいており、デッドボルトの突起物がそこにおさまっています。正しい鍵をさすとタンブラーが持ち上がり、それぞれのツクを突起物がスライドし中心におさまり鍵を開けることができます。今の鍵はだいたい半回転ですが、この鍵は1週回すことになります。どちらも防犯性としてはあまり良くないですが、アクセサリーや雑貨として人気です。